アメリカ東海岸で働く日本人内科医師のブログです。留学20年目(これを留学と呼べるかはともかく )にして、未だに英語で苦労し、英語を学び続ける悲哀?を中心にアメリカで日々心に移り行くよしなしごと(ref 兼好法師)を書いております。医学関連のおはなしが少なくて恐縮ですが、お暇なときにお付き合い頂けましたら幸いです。
Wednesday, December 11, 2024
馬車馬のように・・・
Monday, August 05, 2024
君達はどう伝えるか?
日本語ならば名前を聞かれても直ぐに相手に伝わります。似たような漢字で紛らわしいことはあるかもしれませんが、少なくとも音は伝わりますよね。
これが英語になると実に厄介。某コーヒー屋さん(あの「白鯨」の一等航海士の名前がついているコーヒー屋さんです)で名前を聞かれると「TARO」と伝えたつもりが「PARO」などと綴られていることがしばしばあります。T as Tokyoとか説明してもPAROと書かれることがあります、こちらは「Pokyoなんて街はないでしょ!」と思うのですが、ま、向こうにとっては知ったこっちゃない、という感じですよね。そういうことが続くとこちらも「何としてでも正しいスペルを伝えよう」という闘志が湧いてきます。伝わらぬなら、伝えて見せようホトトギス、というわけです。
自分の名前のスペルを伝えるのに1番簡単なのはクレジットカードなどに印刷されている名前のスペルをレジの人に見せることです。これが1番確実。でもできたら音声で正確に伝えたい、というわけで登場するのがInternational Radiotelephony Spelling Alphabet 若しくはNATO Phonetic Alphabetです。具体的には
A: Alpha
B: Bravo
C: Charlie
D: Delta
などとそれぞれのアルファベットにあらかじめ決められた単語を結びつけて伝えるやり方です。例えばEngRishmanの名前はTAROなので “T as Tango, A as Alpha, R as Romeo, O as Oscar”などと伝えます。空港でのパイロットと管制塔とのやりとりに似ていてなんか格好良くないですか?(←それをいちびってるというのです)。さて、これで名前がちゃんと伝わるか?というとそれでもなかなか難しくて、結局クレジットカードを見せちゃったりしますが、めげずにこれからもしつこく続けようと思います。自分の名前のスペルが正しく伝わらなくて苦労する皆様、健闘を祈ります!
電気自動車で酷い目に遭った話
「ここ1ヶ月ほどは色々大変だったという話を続けます。犬が病気になって夜中に救急(動物)病院に駆け込んだ話を先日申し上げましたが、車も調子が悪くなって修理に出すことに。悪いことは続くものです。車を預けている間、貸してくれたのが写真にある電気自動車。
恥ずかしながら電気自動車は運転したことがなく、当然充電もしたことがありません。これってどうやって充電するんだっけとまごついている間にボストンでの所用があり長距離運転する羽目に。充電の事を聞くためにディーラーに電話をしたら「ハイブリッドだから心配しなくていいって、ガソリン入れといてよ」という偽情報をつかまされました。あなたこの車売ってんじゃないの?
充電の悲劇:
さて、謎の安心感を得たのもつかの間、気づけば電池の残量が10%程度でボストンで動き回る羽目になりました。その後「ガソリン入れる場所が見当たらないんだけど・・・」「え?それってハイブリッドじゃないよ(別の担当者)」という悲しいやりとりが。所用を済ませておらが村まで帰ろうとするもこれでは電池がたりません。必死こいて充電ステーションを探したらCopley Place(というボストン随一のショッピングセンター)の駐車場に充電ステーションがあるとのことで高い駐車料金を払う覚悟でようやく充電ステーションにたどり着きました。
やれやれ〜とプラグを差し込んだらエラー表示が。よくよく読めばアプリをダウンロードしてユーザー登録しない限り充電は始まらないという恐ろしい罠が仕掛けられてあったのでした。泣く思いでアプリをダウンロードして、ユーザー登録して「さあ、ようやく充電できる」と思いきや、アプリによる場所認識が必要なようでCopley Placeの駐車場は携帯電話の電波が届きにくく、エラーがでて一向に始まらないという二重の罠が仕掛けられてました。
藁をもつかむ思いでカスタマーサービスに電話して、事情を説明してようやく充電が始まりましたがその日は娘がボストンでの合宿を終えて家に帰る日でした。「何やってんのよ、早く迎えに来てよ」という催促が矢継ぎ早に届きます。そして嫌な予感が・・・すっかり忘れていたのですがその日は夕方にZoom Meeting が入っていたのでした(直前に思い出す)。現在地はCopley Placeの駐車場。仕方がないのでCopley PlacaeのLegal Seafoodに入り事情を説明して簡単な食事を注文しながらZoom会議に参加させていただきます。その間にも娘からは「早く来てよ」という矢継ぎ早の催促が。「前門の虎、後門の狼」というフレーズが頭をよぎります。ようやく会議を終えて充電ステーションに戻れば50%程度まで電池が復活していました。
この程度まで充電が終わっていればおらが村までは帰れる、と腹をくくり娘をピックアップして自宅まで戻ったのでしたが、妻には「充電だけでいったいいくらお金使っているのよ?」と叱られる羽目に。確かにCopley Placeの駐車代、充電料金、そしてLegal Seafoodの飲食代とかなり出費がかさんでいたのでした。後日、車の充電を巡り更にドラマは繰り広げられるのですが、電気自動車を使ってボストンまで往復しただけで疲労困憊した、というお話でした。」
電気自動車について
皆様、お久しぶりです。EngRishmanですがいかがお過ごしでしょうか?日本は猛暑と伺っております。どうかご自愛の程を。かくいうEngRishmanも6月の終わりから7月の初めまで日本に一時帰国していたのですが、確かに夏の日本の暑さは格別ですよね。でも報道されている8月の暑さは7月を更に上回るような気がいたします。重ね皆様ご自愛下さいませ。
さて、英語の勉強には(このブログのテーマです)好きな分野の文章や映像を読んだり見たり(聞いたり)するのが良いのだろう、ということは常日頃申し上げていたような。EngRishmanはテクノロジー関係が大好きなので、よくその方面の記事を読んだり、YouTubeの動画を見聞きしております。EngRishmanの所属する大学では、FacultyであればNew York Times (NYT), The Wall Street Journal (WSJ), The Atlanticが無料で読めるので、主にNYTを読んでおりますが、WSJも時々読みます(ケチなので購買しないで済む新聞を読む)。お察しの通り経済記事ではなくて、テクノロジー関係。そういえばEngRishmanは医学部に行く前、その昔々に日本経済新聞を購読していて、経済記事を読まずにテクノロジー関係の記事ばかり読んでいたのでした。三つ子の魂百までです。
というわけで、電気自動車のお話(飛躍するなあ)、WSJのJoanna Sternさんの書くテクノロジー関係の記事は好きで割によく読んでます。アメリカのテクノロジー関係の記者は、David Pogueさんもそうですが、ちょっとコミカルで、読んでいて(見ていて)思わず笑ってしまいこともあり面白いですよね。さて、このビデオ記事では3つの電気自動車を比較していて非常に勉強になりました。実は以前電気自動車で酷い目に遭ったのですが(気が向いたらいつかブログに書くかもな←おい! (編集後記:書きました))、最近また興味が出てきているのです。テスラ、Ford、Hyndaiと3つの電気自動車を比較してますが、さて、最後に彼女が選んだのはどの車でしょうか?
ちなみに彼女の最近の記事も面白いです。宜しかったら是非!
https://www.wsj.com/tech/personal-tech/driving-ev-no-regrets-1833b882
Sunday, May 05, 2024
Gratitude
皆様、お久しぶりです。たまにブログに登場するEngRishmanですが、本年もよろしくお願いします!(うはっ、今年最初のブログが5月に入ってからとは!)
今日は本の紹介。ニューヨーク大学医学部教授だったOliver Sacks氏によるGratitudeという本です。英語ですが短いのですぐ読めると思います。僕は読み始めたらはまってしまってAudibleバージョンまで買ってしまいました。通勤の途中に聞きながら読書というスタイルですね。これ、結構読書がはかどるのでお勧めです。
https://www.amazon.com/Gratitude-Oliver-Sacks/dp/0451492935
この短いエッセイ集は彼が80歳になってから、その80歳台を楽しもうという非常に前向きなエッセイ "Mercury"で始まります。これ、元々はNYTimesにのったエッセイで、タイトルも "The Joy of Old Age. (No Kidding)."という非常に前向きなもので、内容も実に瑞々しい。
https://www.nytimes.com/2013/07/07/opinion/sunday/the-joy-of-old-age-no-kidding.html
"Eighty! I can hardly believe it. I often feel that life is about to begin, only to realize it is almost over."
この文章を読むだけで、彼の人となりが伝わってくるようです。ところが2番目の"My Own Life"は81歳になり、悪性黒色腫(メラノーマ)の肝臓への転移がみつかり、自分の死が近いと悟るなかでのエッセイになります。その後2編ほど癌で死ぬまでの道筋が丁寧にたどられる素晴らしいエッセイが続きますが、本当に珠玉のフレーズの連続です。
"It is up to me now to choose how to live out the months that remain to me. I Have to live in the richest, deepest, most productive way I can."
"Above all, I have been a sentient being, a thinking animal, on this beautiful planet, and that in itself has been an enormous privilege and adventure."
まだまだ続きますが、本当に珠玉のフレーズの連続です。こういう素晴らしいエッセイを読むと人生は本当に貴重で、大切に生きないとだめだと思わされますが、言うは易し、行うは難し、ですなあ(←あかんやん!)。素晴らしいエッセイなので、皆様も是非!