Eng"R"ishmanは医師なので、病院で医師として働いております。あたりまえですよね。しかし大学病院で医師をしている事情もあり教師としても働いております。医学部の学生さん、インターン、研修医、フェロー(後期研修医とでも言いましょうか?)などが僕の生徒に当たります。るわけです。教育はかならずしも講義室の中だけで行われるわけではなく、日常臨床の中でも行われます。ベッドサイドでも、外来でも教育の場は無数にあります。ものを教えるというのは自分の勉強にもなるわけで、実に有難いことです。生徒からの突っ込んだ質問(アメリカ人は容赦無いので)も実に刺激になります。
それにしても英語でものを教える立場になるというのは、自分が学生の時には考えもしてませんでした。アメリカに来た当初は英語をしゃべることさえままならなかったので、教育とかそういう事を考える余裕もなかったです。10年も経つとこうして一通り英語で話せるようになって、偉そうに英語で講義までしているので不思議なものです。
アメリカで医師として働こうとしたきっかけのひとつが、赤津晴子先生の「アメリカの医学教育」を読んだことにあります。ブラウン大学医学での医学教育をご自身の経験を元にお書きになられた本で、読んだ当初大変感銘をうけたものでした。「このような医学教育を自分も受けてみたい」と思ったのも渡米のモチベーションになっております。しかし、まさか自分がこのブラウン大学医学部で教官として働くとは思っても見ませんでした。拙い英語で教えているのにもかかわらず、今年は有難いことにブラウン大学医学部から2つも教育賞を頂いてしまいました。人生とは不思議なものです。
教育者としての医師というのは不思議な存在ですね。もう少し英語が上手になってもっと上手に教えることができたら、というのがEng"R"ishmanの願いです。いまだに発音が悪くて結構聞き返されますから(涙)