Wednesday, October 08, 2014

Colorless Tsukuru Tazaki and His Years of Pilgrimage

こちらは学生の時からかれこれ20年以上読み続けている村上春樹です。はい、「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」ですね。実は日本で発売されてからだいぶ経って読みました。日本から取り寄せても良かったのですが、高くつくので(←ケチともいう)今回は英語版が発売になったのをきっかけにKindleでダウンロードして読んでみました。英語で村上春樹を通して読むのは実はこれが初めてですが、割にすんなり読めました。Kindleで長編?小説を読むというのもこれが初めてでした。Kindleというのは今更ですがなかなか便利なDeviceですな。

というわけで感想ですが、実に面白かった。こんなに熱中して読んだのは「ねじまき鳥クロニクル」以来でしょうか?いや、予想以上に面白かったです。この本読んでるとTaciturnという単語が非常に多く出てくるので、今までなかなか覚えられなかったんですがついに覚えちゃいました。英語の勉強にもなりますねって強引に当ブログのテーマに戻ってきましたね。

年をとるとともに・・・

皆様お久しぶりです。

なんだかパッとしないタイトルで申し訳ないですが、この歳になると(って年齢はひ・み・つ)若い時には見向きもしなかったような音楽や映画が実に身にしみるようになります。

さて、最近見た映画で素晴らしかったもの2点を簡単に挙げさせていただきます。

(1) 運動会と赤い金魚
最近非常に深く印象に残ったのが「運動靴と赤い金魚 (英語のタイトルは Children of
Heaven)」です。イランの映画で、確か映画賞をとっているはず(とおもって調べたらモントリオール世界映画祭でグランプリだそうです)。随分前から評判は知ってはいたのですが、見たのは初めてでした。素晴らしかった。実に素晴らしかった。もっと早くに見るべきだった、と後悔するはめに(←いつもこのパターン)。評判度通りに子供たちの演技も素晴らしいのですが、この歳になるとついつい子供たちの父親に感情移入してしまいます。自分だってあのような環境にいれば怒りっぽくなるだろうなあ〜などと思ったりしながら家族と過ごした週末なのでした。子供たちの心あたたまるエピソードのなかに、イランの厳しい現実がさり気なく織り込まれています。この映画にはもう一組、父娘が登場します。ネタバレになるので詳細は省きますが、この親子のやりとりを見ていると実にぐっと来てしまいます。ああ、こういうのは魂を直撃します。歳のせいでしょうか・・・




(2) 秋刀魚の味
こちらはこちらで実に渋い良い映画です。今から50年以上前、1962年に公開になった映画で、ストーリーをWikipediaから拝借すると「妻に先立たれた初老の父親と婚期を迎えた娘との関わりを、娘を嫁がせた父親の「老い」と「孤独」というテーマと共に描かれている。」という渋い設定です。小津安二郎の映画ですが、素晴らしいですね。笠智衆、岩下志麻、佐田啓二(中井貴一氏のお父上なのですね)、東野英治郎など素晴らしい演技に見とれてしまいました。アメリカで生活しているせいでしょうか?小津安二郎の映画がやたらに心に染み入るようになりました。



というわけで、このブログは若い読者のかたもいらっしゃるようなので、「若い時につまんねーな、と思ってもそのうち面白くなる映画もありますよ」というお話でした。