年を取ると記憶力も衰えますが、目も衰えます。勉強すれどすれども、知識は両手からこぼれ落ちる水のように頭から抜けていきます。EngRishmanもご多分に漏れず細かい字を読んだり、一夜漬けで記憶、などと言うことが実に苦手になって参りました。そこで困るのが試験勉強。EngRishmanはアメリカで内科医をしているので、10年たつと米国内科専門医試験を更新しないといけません(思い起こせばこのブログを始めた10年前にちょうど初めての専門医試験を受けたのでした)。この勉強が実に大変、教科書を読むのも字が小さくて目が疲れるし、問題といてもすぐ忘れるし(いつだって新鮮な気分で勉強できるよ!←あかんやん)でひーこら言いながら(泣きそうになりながら、とも言う)勉強し、ようやく今年の初めに合格を確認して無事内科専門医資格を更新したのでした。この更新作業があと二つも続くと思うと(呼吸器内科と集中治療、数年後)げっそりですが、まあこの仕事を選んだからには一生勉強と腹をくくっていくつもりです。
さて、EngRishmanは内科における超音波診断を専門のひとつにしてます。Point-of-care ultrasoundと言って、専門科だけではなく、一般内科でも聴診器を使うように超音波を使う(それもきちんとした決まりをもって)というコンセプトです。一般内科の先生方向けのP超音波診断(POCUS)のカリキュラムを作ろうと、最近は米国だけでは無く、日本でも時々お話をさせていただいております。そこで、そうやって偉そうに?話をするからには、ちょっと専門医試験をうけといても良いだろうと、循環器の先生方が受験されるNational Board of Echocardiographyの専門医試験も受けてきました。この試験勉強がきつかった。実にきつかったです。文字通り泣きそうになりながらなんとかこなし、先月無事合格を確認したところです(良かった・・・)。ところでEchocardiographyの専門医資格(Diplomate)は試験を合格しただけではもらえず、循環器のフェローシップを米国でこなさないといけません。私は呼吸器内科医なので、この条件は満たさず、かわりに「Testamur」という称号を頂きました。辞書をひもとけば「学位記」「卒業証書」などと出てきますが、要は「試験を受けて合格した人」という意味になるらしいです。こんな単語知りませんでしたよ、と英語に関しても「人生いつまでたっても勉強」なのでした。
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