Tuesday, June 30, 2009

Lost In Translation

えー、日本の某医学学会の機関誌(でいいのかな)に頼まれて原稿を書きました。タイトルをお願いしますというので、あまり考えず、ロストインにちなんでつけてしまいました。この映画、私大好きなんです。ちなみに、この映画のタイトルにちなんだ論文をNew
England Journal of Medicine にも見かけたからアメリカ人でも好きな人は多いんだと思います。

http://www.youtube.com/watch?v=5-dQcvTC3Q0

このトレイラーを見て、実際の映画もすごく見たくなりました。ちなみに初めて見たのはインターンだった頃。ニューヨークでアメリカ人に囲まれて見たのですが、なんというか、期待通りの素晴らしい映画でした。この映画はなんというか、旅先で見るのが良いのではと思います。日本では評価が二分しているようですが、もし旅行に行かれることがあったら是非DVDででも見てください。って、普通旅行先で映画なんか見ないか?それにしても映画にでてくるあのいい加減な通訳をみてると思わず笑っちゃうんですが、でも結構身につまされます。はい。自分もけっこうあれに近いことやってるもんなあ。いや、あそこまではひどくないですが。いや、どうかなー(笑)

Monday, June 29, 2009

あと2日

あと2日で7月1日になります。ということは・・・・・

そう、アメリカでは7月1日に新しい研修医が働き始めるのです。患者さんにとっては1年の中でもっとも病院に来てはならない日です。というのは冗談ですが、我々は右も左もわからないようなインターンやフェローが入ってくるので非常に緊張します。というか気を遣います。まあ、彼らとしても胃の痛い思いなのでしょうが!

まあ頑張ってほしいものです!

Sunday, June 28, 2009

原稿の締め切りについて

村上春樹氏が原稿の締め切りには一度も遅れたことがない、ということをどこかでおっしゃていたのを記憶しております。こちかめの作者もたしか、締め切りには遅れたことがないとか。

すごすぎる・・・・・・

の一言に尽きます。期日通りに間に合ったことの方が少ない私にとって、締め切りは苦痛の種でしかありません。プロは締め切り厳守!とはよく言われることで、本当にその通り、としかいいようがないのですが、いや、本当に締め切りって苦痛ですよね?そんなことないか??

やっと原稿を一つ書き上げたEng"R"ishmanなのでした。それにしても6年もアメリカいると日本語はおかしくなるわ、英語は下手なままだわ、散々です。

Wednesday, June 24, 2009

ここはシアトルか?

先月はニューヨークのカルフォルニア化について述べました。快晴が続き、ほどよい涼しさはまるでカルフォルニアを連想させる、という意味で書いたのですが、残念ながら二週間ぐらいで終わってしまいました。現在は雨が毎日のように降る、日本の梅雨のような天気で、当然のことながらニューヨーカーは文句を言いまくってます。(まあ、彼らは文句を言うために生まれてきたような人たちですから)

あるアテンディングがここはシアトルか?と嘆いていましたがいったことがないのでよくわかりません。シアトルは雨がよく降るのでしょうか?

Wednesday, June 17, 2009

モーツアルト 続き

しつこいぞ、本当に、と言う声があちこちから聞こえてきそうですが、その通りしつこく続けます。

学生だったときはモーツアルトは「なんか明るくてちゃらちゃらしていていやだな、ちゃらちゃらしやがって」と思っていたのですが、仕事を始めて、特にピアノ協奏曲を聴くようになってからその考えは大幅に変わりました。20番、24番の重厚さやレクイエムの重さが特に気に入るようになりました。これは医者という仕事を始めたからでしょうか?よくわかりません。

レクイエムといえば学生時代にわざわざザルツブルグまでいってレクイエムのコンサートを聴いたのが良い思い出です。

Sunday, June 14, 2009

Youtubeにはこんなのもあるんですね

20番第2楽章
http://www.youtube.com/watch?v=QdBZhkVD0FI

23番第3楽章
http://www.youtube.com/watch?v=FzLUWaSz76I

24番第1楽章 一部分だけ
http://www.youtube.com/watch?v=UFqPu-Fkpx4

モーツアルトのピアノ協奏曲 特に24番

ぼくは何度もこのモーツアルトのピアノ協奏曲のすばらしさについて書いてきたのですが、本当に素晴らしいと思うので、また書きます。しつこいぞ、おい、と言う方はとばして読んでくださいな。

車を運転しながら音楽を聴くのが好きなのですが、昨日はモーツアルトの23番と24番を聞いていました。いや、これは本当に素晴らしい。23番の第3楽章や、24番の第1楽章、第3楽章はテーマの変化を聞くたびにモーツアルトの天才を感じることができます。20番の第2楽章や24番の第2楽章はゆっくりとしたテンポの心にしみる優しいメロディーなのですが、人生の終わりを想像させられる、ちょっと怖い曲だとも感じます。(実際20番の第2楽章はアマデウスのエンディングに使われてますよね。(それにしても、この曲を背景にあのサリエリが車いすで運ばれながら「私はmediocreの王だ」とほほえみながら他の患者たちに語りかける最後のシーンも凄かったなあ、うん)

いずれにしてもこういう曲を好きなときに好きなだけ聞けるのは幸せだとつくづく思います。

Saturday, June 13, 2009

例によって

ぐはっ・・・・げほっ・・・・・・・・・・・当直をこなしたというかなんというか・・・・・・疲れました。はい。

Thursday, June 11, 2009

たまには仕事の話でも・・・・Ultrasonography

えー、毎回留学を志す方の士気をさげるような記事ばかり書いておりますが、たまには仕事の話でも・・・・。興味のない方は飛ばしてくださいな(え、毎回飛ばしてるよって?)

アメリカに来てびっくりしたのが、日本に比べて超音波の臨床での活用度が低いこと。腹水穿刺を行うのに、わざわざ放射線科の医師に超音波ガイドによるマーキングしてもらう、なんてばかげたことが行われていて腰を抜かしたことがあります。というか、逆に言うと日本で研修していると彼らにしてみれば日本人医師は「超音波マスター」とみられる可能性があるわけです(じっさいには私なんかは全然そんなことないんですけど)。普段英語でばかにされてばっかりの(口の悪い同僚にはしょっちゅうアクセントをからかわれます。うるせー!)Eng"R"ishman
としては超音波の必要な場面ではここぞとばかりにはりきるわけですね。最初は「こんな医学生みたいなやつに指導されるのかよ!」という懸念がありありと見て取れますが。まあ、指導を始めると、だいたい素直に聞いてくれます。よろしい。えっへん。

というわけで今月号のCHESTという呼吸器・集中治療医向けの雑誌には私の写真がちゃっかりのっていたりして。ACCP Simulation
Centerの広告でえらそーに、アメリカ人相手に超音波の指導をしているのは私です。暇があったら探してみてくださいな。暇はあるけどそんなことするかって?すみません。相変わらずのくだらない記事でした。

ちなみにこの写真↓と同じのがCHESTに使われてます。
http://www.chestnet.org/simulation/ACCPSimulationCenter.pdf

Tuesday, June 09, 2009

TGIFってなんだ?

ちなみに目的地になかなかたどり着けなくて、電話して場所を聞いたら
「TGIFのすぐ隣よ!」と秘書さんにいわれました
「TGIFってなんだ?」
「TGIFっていったらTGIFよ!」
という、むなしい会話が交わされたのでした。

http://www.tgifridays.com/home/welcome.aspx

おら街さいぐだ

アメリカの医師にとって6月は日本の3月に当たるといっても良いかもしれません。新しい研修医のスタートが7月からですから。というわけで、私のトレーニングもまた年度末を迎えようとしています。というわけで、でもないのですが、所用があって久しぶりにタイムズスクエアの近くに出かけてきました。タイムズスクエアは、なんというか絵に描いたような「これぞニューヨーク!」と言う場所で久しぶりにいくと、主にダウンタウンに生息する身としては「おら街さいぐだ」といった感じになります。賑やかな場所ですよね。でも、日常をあそこで過ごしたいとは思わないけど。

http://www.earthcam.com/usa/newyork/timessquare/?cam=lennon
こんなのもあるんですね。

Saturday, June 06, 2009

英語に苦労した話 続き

アメリカの病院におけるインターンの仕事の多くは「ほうれんそう」報告・連絡・相談で成り立ってます。そして「ほうれんそう」の多くは電話を使って行われます。つまーり、当時の私にとって一番苦手だった(今でもですが)「電話を使った英語による会話」というスキルがインターンには一番求められるのです。結果どうなるか、電話口で、困惑した、もしくは怒り狂ったアテンディングが「おまえのレジデントを電話口に出せ!(この台詞はなぜかよく理解できた)」ということになるわけです。

毎日、電話をかけるのは本当に苦痛でした。症例をコンサルトしても「理由がよく分からんから、そんなコンサルトにはいかんよ」と(これが日本だったら「理由は分からんが、まあとにかく見に行きますよ」となるところなんですが)冷たくシャットアウトされてしまうことがよくありました。当時は殺し文句の「いや、うちのアテンディングが診にきてほしい、っていってるんです」も知らなかったので、本当に大変でした。これは自分の英語のせいだと落ち込んでいたのですが(まあ、実際そうであることもあったのですが)怠け者のコンサルタントがいやがって、適当な理由をつけてこないことも結構あるのだということを知ったのも留学してしばらくたってからでした。

続く(かもしれません)

Thursday, June 04, 2009

英語に苦労した話

英語に苦労した、などと過去形で書くと「じゃあ今は苦労してないのかよ?」と突っ込まれそうなのですが、ばっちり今でも苦労してます。ええ、渡米当初の恐怖感はだいぶ薄れましたが。

しかし渡米して、インターンとして働き始めた1年目は本当にしゃれにならないぐらいに苦労しました。毎日病院に行くのが怖くて仕方ない、それも英語が分からないからです。英語は、まあ留学して臨床医として働こうと思っていた位だし、帰国子女ではない日本人としては、できる方だとは思っていたのですが(渡米前のTOEFLは270点ぐらいでした。これは300点満点だったときの話ですね。これは以下のページなどを参考にTOEICに換算すると、980−990点位なのだそうです。TOEICは受けたことがないので、この変換がどの程度正確なのかは分かりませんが)

http://allabout.co.jp/study/toeic/closeup/CU20040710A/

というわけで、まあ、アメリカで働き始める前は「なんとかなるやろ」と思っていたのですが、しかーし、

何とかなりませんでした。ニューヨークという超早口でしゃべる土地柄も災いしてか(さいしょは皆、いやがらせとか、冗談のつもりで早口でしゃべりかけてくるのかと思ったことさえありましたが、冷静に周りを見渡せば、皆同じぐらい早口でしゃべっていたので、たぶんいやがらせではなかったのでしょう)全く相手のいっていることが聞き取れないことがしょっちゅうでした。これは非常なストレスというか、恐怖そのものでした。特にいやだったのが電話での会話。相手を目の前にしてないと、ますます聞き取れないし、しゃべれない。オペレーターを通じて誰かをページするという「基本中の基本」さえ、怖くてなかなかできなかったです。ページしても、呼び出した相手にとうまくしゃべれるかどうかが不安で、どきどきしてました。コンサルトの電話をかけるときは、いつも電話の前で練習していました。電話の前でひとりでぶつぶつつぶやく姿はまさに怪しい人そのものだったことでしょう。

続く(かもしれません)